日本の認知症高齢者の数は、2012年で 462 万人と推計されており、2025年には約 700 万人、65 歳以上の高齢者の約5人に1人に達することが見込まれ ています。また、高齢になるにつれ、認知症の割合は増加し、85歳以上では、55%以上の方が認知症になるともいわれています。また、今は大丈夫であっても、将来は適切な判断ができなくなるかもしれません。そして、18歳から64歳までに発症した認知症性疾患(アルツハイマー型、脳血管型、前頭側頭型、レビー小体型など)を総称して若年性認知症といいます。 20代や30代で発症する場合もありますが、ごく稀な例といって良いでしょう。若年性認知症の発症者の多くは、 50歳前後の働き盛りの方です。40歳までの有病数(推計)は、全国で2,230人です。 若年性認知症は、高齢者の認知症と異なり、経済的問題が顕著です。自分のお父さんや、お婆さん、また、自分や子供の認知症になる可能性があるということです。超高齢化社会の日本では認知症は他人事ではありません。 このブログを読んで下さっている全ての方に関係のある話だと考えています。だから、認知症について情報を集め、いざと言うときの為に備えて欲しいと思います。まずは、認知症の予防についてですが、生活習慣病にならない事が大切です。お酒の飲みすぎ、たばこ、運動不足による肥満。これらは全て認知症になるリスクを高めます。特に脳血管型認知症は「脳梗塞や脳塞栓」いわいる脳卒中によって発症します。 また、中年期に高血圧や高コレステロール血症があると年をとってからアルツハイマー病にかかりやすい。 動脈硬化を予防することがアルツハイマー病の予防につながります。生活習慣を整えることが大切です。それでも、認知症になる可能性はもちろんあります。なぜならアルツハイマー病の予防に効果が期待できる方法はいくつかありますが、未だに完全な予防法は見つかっていないからです。ここからは、アルツハイマー病の具体的な予防法についてご紹介します。
・運動
運動は生活習慣病の予防に繋がりますが、それだけではありません。アルツハイマー病の原因とされるアミロイドβを分解する酵素を活性化させ、アミロイドβという物質の蓄積を防ぐと考えられているのです。運動には神経細胞の発生や再生などを促す役割を担っているBDNF(脳由来神経栄養因子)を増やす働きがあると分かっています。BDNFは記憶を司る部位である海馬に多く存在しているため、増加することで記憶力を向上する効果が期待できます。このように運動は脳に刺激を与えて活性化させる効果があるため、アルツハイマー病の予防に適していると言えます。
・睡眠
睡眠時間が少なすぎても、多すぎてもアルツハイマー病になる可能性が高まります。5時間以上7時未満を基準とすると、5時間未満で2.6倍、10時間以上で2.2倍のアルツハイマー型認知症の発症リスクとなっています。日ごろから適度な運動を行い、規則正しく眠ることができるような環境作りがアルツハイマー病の予防に繋がっていきます。アルツハイマー病の予防に効果が期待できることでも、結果が目に見えなければ続けることは困難です。
・コミュニケーションをとる
人とコミュニケーションをとる時間が減ったり、自宅に引きこもったりすることは心身に悪影響をもたらします。コミュニケーションをとることは、脳を広範囲で刺激して活性化させます。不安や焦燥感などのネガティブな感情が取り払われ、ストレス発散にも繋がります。家族や友人とコミュニケーションをとる時間を作るほか、同じ趣味を持つ仲間と交流する場を持つことも非常に重要です。人とのコミュニケーションを通して喜びや楽しさを感じることは、生きがいにもなります。
互いに共感し合うことで励みになり、信頼関係が生まれることで安心感を得られるはずです。
・本人の希望を叶える
アルツハイマー病の予防を行う上で重要なことは、本人の希望を叶えることです。
本人が「やりたくない」と思っていることを強要してしまうとさらに億劫だと感じ、継続することは困難です。本人が「やりたい」と思うことや続けている趣味がある場合は、尊重することが大切です。
好きなことをする時間は楽しさや喜びを感じ、精神的な安定をもたらします。物事を無理せず長く続けていくためも、本人が楽しめる予防法を選びましょう。
最後に、それでも皆さんや、皆さんの身近な人が認知症になるリスクが高い。その為に備えておく必要があるということを伝えさせていただきます。認知症になってしまった場合の備えについては次回のブログでご紹介します。